皮膚のかゆみが止まらないのは、糖尿病の症状かも!

湿疹でもないし、虫に刺された訳でもないのに、何だか身体がかゆいな。ということありますよね。原因の多くは乾燥肌。冬の時期や年齢を重ねると、皮膚の油分が少なくなり、ちょっとした刺激にも敏感になるため、かゆみが発生するのです。

でも、その乾燥肌の原因が『糖尿病』ということもあるのです。
糖尿病による皮膚のかゆみは、掻き壊した皮膚から細菌に感染するなど重症化しやすいため、十分に注意する必要があります。

乾燥肌を軽く考えず、のどが渇いたり体がだるいなど、少しでも糖尿病が疑われるような症状があれば、積極的に医師の診察を受けることが大切です。

糖尿病によるかゆみの原因

血糖値が高い状態が続くと、様々な理由から皮膚のかゆみがあらわれます。

■脱水状態による皮膚乾燥のかゆみ

血糖値が高い状態が続くと、様々な理由から皮膚のかゆみがあらわれます。

■手足のむずむずするようなかゆみ

糖尿病は神経の障害も引き起こします。糖尿による神経障害を糖尿病性神経障害といい、3大合併症のひとつです。自律神経に障害がおこると、手足がしびれたり、チクチク、むずむずといった異常感覚が現れることがあります。

感染症によるかゆみ

高血糖は身体の免疫力を低下させ、細菌などに感染しやすくなります。代表的な感染症は白癬症(水虫)で、重症化すると壊疽をおこしてしまう怖い真菌です。

家族感染の多い病気ですから、家族に水虫の人がいる場合には一層の注意が必要です。

糖尿病のかゆみが招く恐ろしい病気

糖尿病を発症すると、様々な要因で皮膚にかゆみが発生します。健康な状態であれば少しくらい掻きすぎて、皮膚に傷をつけてもすぐに元に戻りますが、糖尿病の場合は引っ掻き傷ひとつで生命に危険を及ぼす事態にもなりかねません。

糖尿病は、血液循環が悪くなることで代謝疾患がおこったり、末端神経に支障がでたり、身体によくない状態が総合的に起こります。

免疫力が低下しているところに引っ掻き傷ができると、そこから様々な細菌が侵入し、炎症をおこします。代謝も良くないため、なかなか傷が治りにくい上、感覚神経の障害があれば、痛みすら感じられなくなります。

小さな傷でも気付かないうちにどんどん悪化し、潰瘍や壊疽をおこしてしまうのです。

特に足の傷は、家族の方も気づきにくいため、靴ずれや水虫などの足にできる傷や感染症には要注意です。

糖尿病のかゆみ対策について

糖尿病が原因でおこるかゆみは、かゆみ自体の病気の治療とともに、元凶である糖尿病治療(血糖コントロール)が欠かせません。

どんなに水虫の治療や乾燥肌のケアをおこなっても、再発の可能性は常にあるため、しっかりと血糖をコントロールし、合併症の発症を防ぐことが肝心です。

とはいえ、糖尿病とかゆみは切っても切り離せない関係。

糖尿病と診断されたら、常に身の回りを清潔にしたり、身体の状態をチェックするなど、かゆみにともなう最悪の状況を考えて行動したいものです。