低血糖が起きた時

糖尿病になってしまうと一般の人と同じように食事をしたり、旅行に行ったりはなかなか難しくなります。

こんな時どうすればいいのか、いろいろ迷った時には間違った判断を下してしまうことも少なくありません。

糖尿病患者さんの場合、TPO(時、場所、場合)に応じた対処が必要ですね。

 

低血糖が起きた時

1.インスリン分泌量の不足

食事を抜いたり量が少なかったとき、急に激しい運動をしたとき、アルコールを飲み過ぎたとき、薬を多く飲み間違った時、食事前の入浴時など、低血糖になりやすいものです。
血糖値が50mg/dlまで下がると、手足の震え、冷や汗、体の火照り、動悸、不安感、吐き気、空腹感といった症例がよく見られます。

このような低血糖の症状を自覚した時は、・・・・・・・・

 

飲み薬やインシュrリンン注射をしている人

砂糖を10~15g口にして、しばらく安静にして、回復しない場合は、さらに同量の砂糖を追加する

 

α-グルコシダーゼ阻害剤を服用している人

ブドウ糖摂取。清涼飲料水などを買って飲めばいいでしょう。

 

※低血糖を起こしにくくするためにも、規則正しい生活を心がけ、低血糖に慌てないようにしましょう。
そして一度でも低血糖を経験したらその症状を覚え、主治医に話し、対処法をしっかり理解し、同時に周囲の人にも説明しておくことが大切です。

 

糖尿病以外の病気にかかったとき(シックデイ)

患者さんが日常的にかかりやすいシックデイとして、風邪、インフルエンザなどの感染症や、胃炎、下痢などの消化器系の病気をあげることができます。
私たちの体にとって病気は大きなストレスになります。
ストレスで増加するいろいろなホルモンは血糖を上昇させ、血糖を下げる唯一のホルモンであるインシュリンの分泌や働きも一時的に抑えるので、インシュリンが慢性的に不足状態にある糖尿病の患者さんの体内では、インシュリンの作用不足が一層進んで、血糖が上昇します。

また、食事がとれなくなったり、発熱や下痢が続くと、脱水になって血液が濃縮されるので、これも血糖を上げることになります。

 

対処法(シックデイ・ルール)

温かくして安静にする・・・

感染症にかかった時は、こうすることで体力の消耗が防げるだけでなく、抵抗力も高まるので、感染症の悪化が抑えられます。

 

自己診断は避けて早めに診察を受ける・・・

高齢者(65歳以上)では、病状が急速に進行しやすく、非ケトン性高浸透圧性昏睡を起こすことがよくあるので、早めに受診しましょう。

 

食事や水分、電解質をできるだけたくさん摂りましょう・・・

シックデイ時には、食欲が落ち、食べられなくなることが多いものです。
摂取カロリー分の食事、水分、電解質(塩分やカリウムなど)を、できるだけとるように努力してください。
血糖や熱が少々高くても、飲食できる間は、病状は悪化しにくいものです。

 

※糖尿病があると、ちょっとした変化にも柔軟に対応できる余力が、糖尿病がない人より少なくなることを忘れないようにしたいものです。

 

海外旅行する時 ~海外旅行で注意すること~

 

1.糖尿病であることを示すカード、書類などを持参する。

2.時差にともなうインシュリン注射、食事のスケジュールについて、医師に相談しておく。

3.航空会社に糖尿病食の希望を伝える。(時間もリクエストする)

4.インシュリン、注射器、糖質、軽食などは、手荷物に預けない。

5.長時間のフライトの場合は、機内でも歩いたり、軽い体操をしたりする。

6.せっかくの海外旅行なのだから、現地の食事は楽しんでかまわない。ただし食品交換表を活用し、カロリー数や油、砂糖、食塩の量、野菜不足に注意する。

7.靴ずれに注意(神経障害が出ている場合は特に注意が必要)

市販薬など薬の併用時

風邪を引いて高熱を出したようなときは、血流が亢進しているので薬が効きやすい状態になり、また逆にインスリン抵抗性が高くなるという二面性がありますが、通常の風邪薬や下痢止めなどの市販薬と組み合わせる場合は、まず心配ありません。

しかし、鎮痛剤の一部で、血糖降下剤の作用を増強するものもありますので、注意が必要です。

また合併症の治療などで複数の医師にかかる場合には、それぞれの医師に服用中の薬を知らせる必要があります。

ただ、ステロイド剤、降圧利尿剤として使われるザイアザイド、降圧薬、抗不整脈薬として用いられるβブロッカーなどは糖尿病を悪化させる薬剤ですので、医師による指導が必要です。