「糖尿病になりやすい体質」は遺伝する

親や身近な親類に糖尿病の方がいると、そうでない人に比べて糖尿病になりやすいのは事実です。
糖尿病自体が遺伝するのではなく、インスリンを作り出す機能が弱いなど、糖尿病になりやすい体質が遺伝するのです。
それはおよそ60%の確率で遺伝すると言われています。
しかしこの遺伝というのはあくまでも「素因」であって、直接的な原因ではありません。
この「遺伝的素因」に食べ過ぎ、運動不足、肥満、加齢、ストレス、など様々な環境因子が加わってはじめて糖尿病が発症すると考えられています。

「肥満と糖尿病」は切っても切れない

肥満は糖尿病の誘因の一つです。この肥満もまた遺伝すると言われています。
肥満になるとインスリン抵抗性が起こり、細胞が糖をうまく取り込めず、血糖値が下がりにくくなります。
さらに膵臓からインスリンを大量に分泌することで血糖値を下げようとしますが、最後には膵臓が疲れ果ててしまい、インスリン自体を分泌しなくなります。
それに肥満の方はたいてい運動不足も絡んできているので、糖分をますますうまく利用できず血中にインスリンが溢れて高インスリン血症を招いてしまいます。
特に内臓型肥満、かくれ肥満は要注意です。

糖尿病の分類

ひとくちに「糖尿病」といっても、その原因と病態から大きく4つに分類されています。
したがって、「糖尿病の治療法」もさまざまです。高血糖の原因や状態などをよく理解し、適切な治療を心がけたいものです。

糖尿病腎症は糖尿病の3大合併症のひとつです。
糖尿病にかかって10年以上経過している人で、糖尿病のコントロールが悪く、高血糖状態が長い間続いていると、腎臓の糸球体の毛細血管に障害が起きてきます。
そのため腎機能が低下して、尿の中にタンパクが出てきたり、高血圧やむくみなど腎炎と似た症状が起こります。
進行すると、腎不全から尿毒素となり透析が必要になります。

一次性糖尿病

Ⅰ型糖尿病

インスリンをつくる膵臓のβ細胞が破壊されておこる糖尿病で、インスリンがほとんどつくられないため、外から(注射で)インスリンを補給しなければなりません。
若い人に多く、以前は「インスリン依存型糖尿病」とか「若年性糖尿病」といわれていました。

Ⅱ型糖尿病

インスリンをつくる力は残っていますが、インスリンの効きが悪くなっているため、血糖を正常に保てなくなっている状態です。 
インスリンの分泌低下を伴う場合もあります。 
中高年に多く日本人糖尿病の約90%を占めています。
以前の「インスリン非依存型糖尿病」とか「生活習慣型糖尿病」に相当します。

二次性糖尿病(特定の原因によるその他の糖尿病)

膵臓の病気で起こる糖尿病

急性膵炎や慢性膵炎、膵臓ガンなどの病気で、膵臓がおかされて起こります。
※これらの病気の多くは、アルコール(飲酒)が原因で起こります。

内分泌系の病気で起こる糖尿病

インスリンの働きを妨害する副腎皮質ホルモンや成長ホルモンを、体の中でつくりすぎる病気によって起こります。

薬物や科学物質で起こる糖尿病

インスリンの働きを妨害する副腎皮質ホルモン剤や、膵臓からのインスリンの分泌を抑える働きを持つ 成長ホルモン (高血圧の薬)、特にザイアザイド系薬剤を、長く、多量に使用していて起こります。